大学受験の仕組み

大学受験で親がすべきこと・してはいけないこと【受験を終えた母の実体験】

ら・ふらんす

※本記事にはプロモーション(PR)を含みます。

娘の大学受験が終わった今、振り返って思うのは「親にできることは意外と少なく、でもその少しがとても大事だった」ということです。

高校受験と違い、大学受験は塾や学校が手取り足取り管理してくれません。一方で、Web出願や受験料の支払いなど、実務面では親の出番がむしろ増えています

この記事では、受験を終えた親の実体験として、やってよかったこと・やらなくてよかったことをまとめます。

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親の役割は「実務」と「環境」

受験勉強そのものは本人にしかできません。親の仕事は大きく2つです。

  1. 実務のサポート: お金・手続き・スケジュール
  2. 環境のサポート: 体調・食事・精神面

時期別|親のやることカレンダー

まず全体像です。娘の受験を振り返りながら、一般選抜までの受験を想定して「この時期に親がやること」を時系列で整理しました。

時期親のやること
高2冬〜高3の6月学費・受験料の総額試算/オープンキャンパスの日程確認/塾・予備校の情報収集
7〜8月オープンキャンパス同行/総合型選抜なら出願準備の伴走/出願スケジュール表の作成開始
9〜10月共通テストWeb出願(9/15〜10/2)と検定料支払い/総合型選抜の出願/感染症対策の準備
11〜12月年内入試の合否・入学金納付期限の管理/感染症対策の徹底/カード限度額の確認
1月共通テスト本番の送迎/私立一般選抜の出願ラッシュと決済
2月一般選抜本番/合格発表・入学手続き期限の管理
3月国公立後期/入学手続き/新生活の準備

※わが家は総合型選抜で年内に合格が決まりました。共通テストは高校の方針で全員受験でしたが、送迎はしませんでした。

こうして並べると、夏までは「調べる・試算する」、秋からは「締切を管理する」が親の仕事だとわかります。以下、詳しく見ていきます。

実務面で親がすべきこと

お金の全体像を早めに作る

受験料・入学金・学費・(必要なら)一人暮らし費用まで、高3の夏までに総額を試算しておくと、秋以降の意思決定が速くなります。多子世帯無償化や給付型奨学金など、使える支援制度の確認も親の仕事です。
» 大学の学費と支援制度 / » 受験料の目安

参考までに、金額の目安はこのくらいです(娘が受験した2026年度入試当時のもの)。

項目目安
共通テスト(3教科以上)18,000円
私立大学 一般選抜30,000〜35,000円/回
私立大学 共通テスト利用15,000〜20,000円
総合型・学校推薦型選抜30,000〜35,000円
私立大学の入学金平均 約28万円
受験期の総費用30〜50万円程度を想定

わが家は総合型選抜で4校に出願したので、検定料だけで約14万円かかりました。さらに見落としがちなのが併願校の入学金です。わが家の場合、先に合格したC大学の入学手続料約24万円の納付期限が、第一志望M大学の試験より前に来ました。席を確保するためには納めるしかなく、覚悟のうえの出費でした。ここまで含めて「受験のお金」として試算しておくと、秋以降に慌てません。

参考に、家計簿からわが家の支払い記録をそのまま抜き出してみました(大学名はイニシャルにしています)。

取引日項目金額支払い方法
9/1C大学 検定料(手数料込)36,150円カード
9/4M大学 検定料(1次)15,000円現金
9/12R大学 検定料(手数料込)36,100円カード
9/20大学入学共通テスト 検定料18,488円カード
9/29K大学 検定料35,000円現金
10/23M大学 検定料(2次)20,000円現金
11/6C大学 入学申込金(手数料込)240,990円振込
合計401,728円

振り返ってのポイントは3つ。出願が集中する9月だけで約14万円が動くこと、Web出願のたびに数百〜千円台の事務手数料が上乗せされること、そして最後に入学申込金の24万円が来ること。わが家のトータルは約40万円でした。

そして結果から言うと、娘は第一志望のM大学に進学したため、C大学に納めた入学申込金24万円は戻りませんでした。いわゆる「入学金の二重払い」です。惜しいですが、席を確保するための必要経費だったと割り切っています。

なお、この問題には見直しの動きがあります。文部科学省は2025年6月、私立大学に対して入学金の減額・辞退者への返還・分割納付などの改善検討を通知しました。ただ、2026年春の時点で対応した大学は1割程度。広がるのはこれからなので、募集要項の「入学手続金の扱い」は毎年必ず確認することをおすすめします。

※本記事の金額や制度は、2026年4月に大学へ入学した娘のときの例です。最新の情報は各大学・大学入試センターの公式情報でご確認ください。

出願関連のスケジュール管理

2027年度入試から共通テストはWeb出願になりました(出願9/15〜10/2)。私立もWeb出願が主流で、出願締切・受験日・合格発表・入学金納付期限が数か月にわたり入り組みます

1枚の表にまとめ、家族で共有するのがおすすめです。

わが家の実例をお見せします。私は8月下旬に、4大学分の出願スケジュールをExcelで一覧表にしました。

出願期間、1次選考の合格発表日、2次選考の日時、最終合格発表日、提出書類、検定料の納入期限、入学手続期間——。各大学のパンフレットや募集要項から、間違いのないよう一つずつ拾って埋めていく作業は、母である私の担当でした。

この表を作るには、各大学の募集要項をもれなく確認しなければならず、半日ほどかかりました。娘はちょうど志望理由書の作成などに追われていて、とても手が回らない時期。だからこそ、こうした全体の管理こそ親の出番だと思っています。

出願スケジュール表
実際に使っていた出願スケジュール表。合格して入学金を振り込むまで、朝晩これを確認していました。

完成した表は、娘と主人にも一枚ずつ渡しました。それぞれが自分の手元でスケジュールを確認できるようにしておくためです。

この表は、合格が決まって入学金を振り込むまで、毎日朝と晩に確認していました。チェックを付けながら「不足している書類はないか」「今日やるべきことは何か」を明確にする——心配性の私は、何回も見ては確認、見ては確認の繰り返しでした。

書類の管理はフラットファイルです。大学ごとに名前を付箋で貼って分け、リビングの収納棚の上、家族がいつも目にする場所に立てて置いていました。

大学ごとに分けた出願書類のフラットファイル
大学ごとに分けた出願書類のファイル。「いつも目に入る場所」が定位置でした。

道具はExcelでも手帳でも何でも構いません。大事なのは、全体像が見える一覧を作り、家族の目に毎日入る場所に置いておくことだと思います。

支払い手段の準備

検定料・受験料はクレジットカード払いが中心です。受験期は決済が集中するので、カードの限度額確認を。

振込やコンビニ払いの締切時間にも注意が必要です。

振込にも落とし穴がありました。C大学の入学申込金24万円をATMから振り込もうとしたところ、自分で設定していた振込限度額を超えていることに気づかずエラーに。ATMの前でスマホから限度額を設定し直すという、冷や汗の経験をしました。高額の振込前には、カードだけでなく銀行の振込限度額も確認しておくと安心です。

環境面で親がすべきこと

体調管理のインフラになる

食事・睡眠・感染症対策。1月の共通テスト前はインフルエンザ・コロナの流行期と重なります。

家族全員での予防が実質的な受験対策になります。予防接種を受けるかどうかはご家庭の方針次第です。わが家は娘と主人にワクチンのアレルギーがあり受けられなかったので、マスク・手洗い・うがいを念入りにして備えました。

人と接する機会の多い仕事の主人は、本番前は娘にあまり近づかない「影から応援」のスタンス。これも立派な感染症対策だったと思います。

「聞かれたら答える」距離感

勉強の進み具合を毎日尋ねるのは逆効果でした。本人が話したいときに聞ける状態でいること、模試の結果に親が一喜一憂しないことが大事だと感じます。

わが家の失敗談をひとつ。夏の終わり、志望理由書がなかなか進まない娘に、私はつい「今日はどこまで書けた?」と毎晩聞いてしまっていました。ある日「聞かれると余計に書けなくなる」と言われてハッとしました。

それからは私から聞くのをやめて、夜に温かい飲み物を置くだけにしました。すると不思議なもので、娘のほうから「ここの表現、どう思う?」と話しかけてくることが増えたのです。親が先に口を開かないことも、立派なサポートだと実感した出来事でした。

進路の話し合いは「情報」で支える

「どこを受けるか」は本人が決めること。親は選択肢を広げる情報(オープンキャンパス日程、学費、通学時間、支援制度)を提供する役に徹すると、衝突が減ります。

塾・予備校選びも「選択肢の提示」まで

進路と同じで、塾・予備校も「調べるのは親、決めるのは本人」がうまくいきました。親ができるのは選択肢を並べるところまでです。

  • 通える範囲の塾の料金・口コミは、塾選(ジュクセン)のような比較サイトでまとめて確認すると、資料請求の前に候補を絞り込めます
  • 夏休みは東進の夏期特別招待講習のような無料招待講習を「お試し」に使うと、費用をかけずに相性を確かめられます
  • 部活で時間がない・近くに塾がない場合は、プロイゴのようなオンライン大学受験塾も選択肢に入れると幅が広がります

集めた資料や体験の感想は娘に渡して、最終的にどうするかは本人に任せる。ここでも「情報まで」が親の役割でした。

親がしてはいけないこと

  • 併願校や志望変更を頭ごなしに否定する
  • 「あなたのためにこんなにお金をかけている」と言う
  • 他の子・きょうだいと比較する
  • 合格発表を本人より先に見る(家庭によりますが、わが家は本人が最初に見るルールにしました)

受験期の親のメンタルケア

親も不安になります。その不安を子どもにぶつけないための逃がし場所(配偶者・友人・このブログのような発信)を持つことも、立派な受験サポートです。

受験期の親 よくある質問

受験情報は親がどこまで調べていい?

情報収集は親が得意なら大いにやってOKです。ただし「調べた情報を渡す」までにして、選ぶのは本人に任せると衝突が減ります。

受験期の食事で気をつけることは?

特別なメニューより「いつも通り」の維持が一番です。試験前日は消化の良いもの、当日の朝は食べ慣れたものにして、生ものは避けるのが無難です。

模試の結果が悪かったときの声かけは?

結果への感想より「次に何をするか」に話を向けるのが建設的です。判定は最後まで変わるものなので、親が先に悲観しないことが何よりのサポートになります。

言ってはいけない一言は?

「勉強してるの?」「お金をかけてるんだから」「〇〇ちゃんは受かったって」の3つは、言いたくなっても飲み込む価値があります。本人が一番わかっていることだからです。

まとめ

親がすべきことは、お金と手続きの「実務」を引き受け、体調と心の「環境」を整えること。そして勉強と進路決定は本人に任せること。

やることとやらないことを親の中で線引きできると、受験期の親子関係はずっと楽になります。
» 大学入試の仕組みを親子で確認する

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ABOUT ME
ら・ふらんす
ら・ふらんす
1973年神奈川県横浜市生まれ。神奈川県立厚木高等学校から指定校推薦で学習院大学法学部政治学科に入学。現在は、気象庁外郭団体勤務。大学受験を終えた一人娘の母。一級小型船舶操縦士、気象予報士、防災士。
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